2018年7月9日月曜日

葛飾ラプソディ

・7/8
だらだらと金曜日から過ごし続けて少し夏バテに近い症状が出てきたので、日曜日の明け方に思い立って外に出た。少し長い散歩をするか、コンビニで適当な食べ物でも調達して家に帰るか、と悩んだけれど、コンビニに寄って外で煙草を吸っていると、外は朝の4時を回ったばかりなのに少し明るみ始めていて、きれいな女の人が犬の散歩をしていた。
小さな犬は全く言うことを聞かず、女の人は引きずるように犬を連れていた。
東京の朝が早いところが嫌いだ。家に帰っても仕方がない気がしたので、最寄り駅まで歩いてみることにした。

朝4時の東京の空。九州にいた頃には考えられないほど明るい。


最寄り駅が目と鼻の先に差し掛かるあたりで環七にぶつかる。引っ越してきた当初は環状線がどういうものかというのをあまり理解していなかったけれど、いまでは少しだけわかる。空はすっかり日曜日の朝めいていて、遠くまで歩きたいような気がした。長い時間を覚悟して、寝不足の体のまま環七に沿って歩いていくことにした。

やはり大きい道路は利便性の良さからか主要な通りにぶつかる。グーグルマップを開かなくても標識を見ればどこに向かっていくのかわかって面白い。
大きい道だからすぐにコンビニがあるのだけど、コンビニを見つけるたびに灰皿があるかどうかを確認して、あれば煙草を吸ってゆっくりと過ごした。

しばらく歩いていると綾瀬川に差し掛かった。綾瀬といえば有名な事件の起こった治安の悪い場所という印象が強かったが、綾瀬川となると話は違って、10年以上前、まだ小学生だった自分は兄が買ってもらったばかりの携帯電話から流れる音速ラインの綾瀬川という曲を聴きまくっていた瞬間がフラッシュバックした。あの情景はこの濁りきった汚い川を背景に語られていたのかと思うと不思議な感じがした。

おれはジョナサンのフォントが好きだ。

─休日はいつもガストに? 
俺:いつもってほどじゃないですけど、思い出したように来ます。 
─ガストでは何を? 俺:何もしてません。あえて言うならば、ガストをしていますね。 
─ガストを、する? 
俺:そうですね。 
─ありがとうございました。 俺:ありがとうございました。

おれはジョナサンのフォントが好きだ。

そうこうしているうちに足立区から葛飾区に入る。

この「中川」は、葛飾ラプソディで歌われる「中川に浮かぶ夕日をめがけて〜」の中川なんだろうかと思うと胸が熱くなる。

葛飾にはあまりによい名前のスナック(フィリピンパブ?)が多かったので夜に来てみたいと思った。
裸心(らしん)

New 崖っぷち Cin Lee

そうしてかの葛飾区亀有公園にたどり着いたところ、朝まで飲み明かしていた若い男女グループがベンチで騒いでいた(6時過ぎ)のを見た。なんとなくこの街を少し知れた気がして気分が良くなった。


帰りはだるかったので電車で帰りました。

2018年7月1日日曜日

街の導線

街には導線があります。

自分の住む東京都足立区竹ノ塚という街は、都内在住の人が聞くと「知らない」あるいは「危ない」という答えのどちらかが返ってくる街であるというのを知りました。

もともと育った場所がかつて栄えた炭鉱町(今では見る影もないですが)で、とある反社会勢力が根城にしていることやまともに大学進学を想定した高校が二校しかないような街であったせいか、引っ越してきて一年経ってみても大して治安の悪さを感じるようなことは特にありません。が、どうやら治安が悪いと言われる街のようです。

街には大抵、住む人達のライフスタイルに合わせた導線が設定されているものですが、この治安が悪いと言われる竹ノ塚もご多分に漏れず、駅前にはパチンコ、フィリピンパブ、大衆居酒屋が軒を連ねます。

ここのところ金曜日を迎えれば、ようやく休みだ、とほっとしながら帰路につきます。
問題は、金曜に一人浴びるように酒を飲んで泥のように眠り、土曜日にはだらっと一日家で過ごし、日曜日の夕方に倦怠感を抱えたまま「何かした週末」という事実を作りに慌てて外へ出かけることです。
都心に出るのはだるいけれど、少しでもこの倦怠感を晴らすためにはどうしたらよいだろうかという思案の末に隣駅まで歩いて、結局たどり着くのはなんてことのない駅前の大衆居酒屋です。
毎度3000円に満たない程度飲み食いして店を出るのはいいけれど、少しく酔っ払った体で歩いてきた一駅分をただ戻るのはなんだか寂しいような気がして、電車に乗って竹ノ塚まで戻ります。
そのまま家に帰ればいいのになんだか気が大きくなっているせいで、駅前のパチンコ屋に寄って1000円だけ、と言いつつも帰る頃には「マジか」と声を漏らしてしまうくらいに賭けて負けていて、死にたさだけを持ち帰ることになります。
これは何も自分が悪いのではなく、こういう導線が設定された街そのものに問題があるのだと思います。飲んだら行くな、とは一人酔っ払った自分には少々厳しい要求です。
自分の落ち度があるとするならば、わざわざ友達のいる街から離れて一人このような街に住んでしまったことでしょうか。

酒もタバコもパチンコも、認めた国が悪い。
早く消えてしまえば我慢することも苦しむこともないのにな、と思いながら、帰りしなに買ったコンビニのお菓子の味でごまかして明日の仕事に備えて眠ります。つまらない。